ホオジロカンムリヅル （頬白冠鶴）

2009/05/06

ホオジロカンムリヅル 成鳥　滋賀県 2009/02/07 Photo by Mitchao （写真提供：　ミッチャオ）

『関東の動物園から逃げ出した １羽で滋賀県に居着いて、もう数ヶ月以上経ったようです。　アフリカ　ウガンダの国鳥で国旗 にも載っている非常に美しい鳥です』

　「はなぺちゃ」 はいやだとか、千秋（タレント）がよく嘆いていたが ・・・ 「目が貧相」 などというのと同じで、本来、その機能には何ら問題はないのだが、誰しも気になるものだ。

　だからこそ、彼らの進化の過程で冠が立派なものだけが生き残ってきたのだろう。

　強いもの勝ちというのも私は嫌いだが、目鼻が立派でなければ嫁のきてが無いというのも酷なものに違いない。

　生まれつきのものであるから、努力ではどうにもならないし、直しようがないのである。

　人間に生まれてよかった。　このような単純な選択肢で排除されたのではたまったものではない。

　cf. 人間だからこそ

　ニワトリで見たことがあると思うが、鳥類はふつう、前趾 まえあしゆび が３本、後趾 うしろあしゆび が一本の、合計四本指である。

　この構造だからこそ、いわゆる物を鷲づかみにすることができるのである。　また、木の枝にも止まれるということだ。

　ただ生活習慣等により、この後趾が退化している種も多い。　例えば、タンチョウの後趾は短くて、しかも上の方についている。

　これでは、止まり木を鷲づかみすることができないのは仕方がない。　その必要がなかったから退化したともいえる。

　タンチョウは、害獣から身を守る手段として、木の上で眠るという方法は選ばなかった。　水の中に立って眠るのである。

　cf. タンチョウのねぐら

　ところが、このホオジロカンムリヅルの後趾は長く、よく発達しており、普通の小鳥のように木の枝にとまることができるという。

　中学生だったか、教科書にあった 「三角縁神獣鏡」 の写真を見て、『何でこれが鏡やねん』 と思ったものだった。　彫り物でいっぱいだから、とても鏡には見えなくて、ただの置物と変らない。

　それを鏡というのなら、私はその証拠が見たいのである。　『鏡の裏面の写真だけ見せて、何で表面を見せないのか？』 と欲求不満がたまったものだった。

　また、『何でこんな難しい名前やねん』 と思ったものだった。　『お茶碗や箸にいちいち名前を付けるんと同じやないか』 などと思ったものだった。



　今でこそ笑い話で済まされるが、先生からは、さぞ当たり前のようにして、何の説明もなかったのである。　それが未だに トラウマ として残っていたのだろう。